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公開討論会レポ(後半)


こんばんは、法政大学文学研究会の飯島です。
一昨日の森さんから引継ぎ、公開討論会レポ後半です!


討論会四番目の作品は、マイケル・サンデル著『「これから」の正義の話をしよう』。
この作品は、関西学院大学文芸部さんが推薦して下さいました。

この本で語られる「哲学」は、私たち大学生にも関連する現在の問題に触れることによって、
哲学と現実が深く結びついていることを教えてくれるものであるというプレゼンの後、
何よりもこの本を読むことで今私たちの周りで起きている何か、自身に浮かぶ疑問についてじっくりと考えるきっかけにしてほしい、と推薦する理由を語ってくれました。


続いて、法政大学もの書き同盟さん推薦の伊坂幸太郎著『砂漠』のプレゼンでは、
推薦作品の魅力を「要約できない大学生活」と表しました。
その上で、その生活とは「社会」という砂漠にあるオアシスではない、
「社会」すらその内の一要素に変えてしまう、とんでもなく懐の深いものである。
そもそも、砂漠とオアシスには明確な境界線など無いのではと語ります。
いろんな大学生活が感じられるこの物語は、大学生である今に読むことが意味があるはずです、と。


最後に、関西大学現代文学研究部さんが沖方丁著『天地明察』についてプレゼンを行いました。
この作品の主人公である、江戸時代に暦を作り上げた渋川晴海と現代を生きる私たちに共通する苦しみや喜び。
それによって私たちはこの渋川晴海を近しいと感じる、その偉人らしからぬ人間性とすぐそばでその息遣いを感じられるリアルな描写が作品の魅力であると話し、
今を生きる私たち大学生にとって、これから先さまざまな道に進むためのバイタリティを与えてくれるはずだと締めくくりました。


こうして六作品全てのプレゼンと討論が終了したところで、討論者の方々それぞれに順位を付け、集計を行いました。

結果は、皆さん既にご存知とは思いますが、『天地明察』が今年度の大賞に選ばれました!

さらに討論会の司会を務めてくださった永江朗さんから、
大賞に東日本大震災で被災なさった沖方さんの作品が選ばれたことは意味があるように思います、大学生が多くの作品を多面的に読んでいることが分かり嬉しいとのコメントを頂きました。

これにて、大学読書人大賞2011公開討論会は終了となります。
討論者の方々、永江さん、そして討論会を見てくださった皆様、本当にありがとうございました。


さて、今年度の公開討論会は、新しい討論のルールや初の関西からの討論者参加、去年までとは色々と違ったものになりました。
初めてUstでの中継も行い、直接の会場ではなく、それぞれのさまざまな場所でご覧になっていた方も数多くおられるかと思います。


そして、いよいよ来月6月17日には、『天地明察』の著者である沖方丁先生をお招きし、授賞式を行います!

会場は東京神楽坂にあります日本出版クラブ会館です。参加には事前申し込みが必須となっておりますので、詳しくは大学読書人大賞HPのTOPをご覧下さい。
皆様のお越しをお待ちしています!