容疑者Xの献身

  • 『容疑者Xの献身』

  • 東野圭吾
  • 文藝春秋
  • 660 円(税込)
  • 2008年8月
  • 不遇の天才数学者、石神は、自らが密かに思いを寄せる隣人の殺人を知り、彼女のために完全犯罪を仕組む。これに挑むのは、石神の旧友であり、物理学者の湯川。天才同士の攻防から意外な結末まで、見所多し。

「推理小説」に潜む文学的要素

推薦文No.6-1
旭川医科大学図書館部

 推理小説というと、皆さんはどのような印象を持つのだろうか。殺人事件が起こり、それを探偵なり刑事なりが解決していく。動機も犯罪には必須の要素であるから、犯人やその周辺の感情の面も強調されるものの、結局推理小説の持つ面白さは「謎解き」の面白さである、という印象を持ってはいないだろうか。しかし、例えば古典落語やクラシックミュージックなどを考えてみてほし

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最優秀推薦文

犠牲と献身の語彙的差異における物語解釈の試み

推薦文No.6-2
PICASO~東大・早慶ベストセラー出版会~

 人がなにかを犠牲にするとき、その人はなにを思うだろうか。
 この小説の主人公、石神は、なにを思っていただろう。愛する人の役に立てる幸福か、愛する人の行動を支配する悦楽か。叶うはずも、表出するはずもなかった恋が、彼を動かした。

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容疑者Xの献身を読んで

推薦文No.6-3
田園調布学園大学文芸部

 容疑者Xの献身を読み続けて行くうちに、悲しさとせつなさが残りました。読み終わってから時間がたつにつれて、私はこれが東野さんらしい展開のお話なんだというおさまり感が感じられました。

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