ボトルネック

  • 『ボトルネック』

  • 米澤穂信
  • 新潮社
  • 500円(税込)
  • 2009年10月
  • 亡くなった恋人を偲んで訪れた東尋坊で、ぼくは誘われるように断崖から墜落した。そこでぼくを待っていたのは、失ったもの全てが存在する「自分の生まれなかった世界」――。生々しい痛みに満ちた、青春ミステリ。

パラレルワールド!

推薦文No.4-1
埼玉県立大学文芸サークルぽっぽくらぶ

 あなたは、「自分がいない世界」を想像したことがあるだろうか。
 もし、自分ではなく別の誰かがいる世界だったら...

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〈サキ〉に生まれられなかった、おしまいの僕

推薦文No.4-2
日本大学文理学部小説研究会

 氏の作品中でも「重い」「痛い」「激苦」と評価の高い本作であるが、ここでは本作が思春期の肥大した自己愛を残酷に暴き立てるだけではなく、むしろ現在で終わらない未来への作品なのだという解釈を提示することで推薦文に代えたい。

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「僕のいない世界」で知った痛ましい「若さ」の輪郭

推薦文No.4-3
立教大学文芸思想研究会

 大学生。「人生の夏休み」と表される様に、私たちの余暇は長い。そして自由な時間が多くある分、より自己と対峙する機会も多い。また、後に控える就職活動ではよりシビアな現実を前にして打ちのめされる人もいると聞く。不採用。その3文字はそのまま「あなたはいらない」と翻訳されるのだ。自分の価値を真っ向から否定されることが、辛くないはずがない。

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最優秀推薦文

思考に限界はないのだから

推薦文No.4-4
明治大学ミステリ研究会

 誰もが自分の無力さを感じ、自分の存在意義を疑い生きている。
 そして時には、こう思うこともあるだろう。
 自分なんて生まれてこなければよかったのに、と。

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大人への正統な階段

推薦文No.4-5
いわき明星大学文芸同好会

 若さとはいつのことを指すのだろう?
 その問いが内側からくる私たちは、まさにその若さの只中にいる。『ボトルネック』とはそのような話である。

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「夢見る力」は「ボトルネック」

推薦文No.4-6
法政大学文学研究会

 「夢を見ることができるなら、それを叶えることができる」と言ったのはウォルト・ディズニーだったと思う。今、私たちは夢を見ているか。これから社会へと飛び出していく我々は希望をもっているか。100年に1度の大不況、天変地異、多くの著名人の死。世界は確実に様相をかえつつ、新たな時代が来ようとしている。良くも悪くもだが。

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