1次候補作紹介!その4
こんにちは、ヒラ委員の佐々木です。
師走の文字のその通りに年末というのは理不尽な激務に追われるものですが、同時にどっと冷え込むからよけいにつらいものですよね。
このところどんどん寒さが増して手も乾燥でガサガサになって血が出たりしてきたので、冬が来たぜ雪が出て来る話が読みたいぜと思い、数日前から私はトルストイの民話を読んでいたのですが、岩波文庫版「人はなんで生きるか」(中村白葉訳)収録の「火を粗末にすると――消せなくなる」や「愛のあるところに神あり」を読んでいたら日々のさまざまな怒りがすっかり消えて穏やかな気持ちになれました。
ちょうどサークルのことや個人的な事情で心が荒んでいたときにこの作品と出会うことができたので、いわゆる本との出会い的な意味でひじょうにいい経験をしたなと思います。やさしくない自分がいやだったり、くだらないことでも憎み返しやり返ししてしまう自分がいやだという人におすすめの本です。
(ちょっとふわふわした話になりますけど)こんなふうに自分の立場や状況によくはたらきかけてくれる本との出会いってありますよね。
そういった経験やエピソードは本を勧めたり作品について語ったりするときにもとても役に立つ要素ですから、この大学読書人大賞の推薦文やプレゼンなどにもぜひともぶつけてほしいです! 皆様の情熱をお待ちしております!
......というような導入でぎこちなくも二次投票以降の話に繋げたところで本日の作品紹介です!
『何者』
朝井リョウ
新潮社 1,575円
自分を生き抜くために必要なことは何なのか?この世界を組み変える力はどこから生まれて来るのか?影を宿しながら光に向かって就活大学生の自意識をあぶりだす!
『遠野物語remix』
京極夏彦/柳田國男
角川学芸出版 1,470円
日本民俗学の創始者・柳田國男の「遠野物語」を、読みやすく、わかりやすく、そして面白く"怪異"作家と謳われる京極夏彦の手で今、新たな「遠野物語」が紡がれる。
そろそろどの大学も冬期休暇に入り、とうとう家でごろごろしたり長距離移動したりといったことが多くなる季節ですね。そんなときにはやっぱり読書です! 読む本に迷ったら大学読書人大賞の一次候補作をどうぞ!
二次投票推薦文の応募は、各サークル5本までかつ1作につき1本まで、締切は2014年2月1日です! テストやレポートがあるでしょうから早めに取り掛かりましょう! では皆様の素敵な推薦文をお待ちしてます!
明日も2作品紹介されますのでお楽しみに!
(佐々木)
「大学読書人大賞」は、全国の大学文芸サークルによる投票と評論と議論によって、「この1年に最も輝いていた本」を選ぶ、年に1度の催しです。
- 委員長
- 佐々木拓実
- 副委員長
- 簑島麻佳
- 委 員
- 高見勇樹、葭村珠音、丸茂智晴、坂上和磨、十文字岳、赤羽亮太、高城奈央